不動産相続の基礎:相続後に売るべき?持ち続けるべき?

こんにちは。世田谷・三軒茶屋相続相談センターの相続診断士の乾です。

親の所有する不動産を相続すると、「売ってしまおうか」「そのまま持っておこうか」と悩まれる方は多くいらっしゃいます。特に、東京都内・世田谷近辺では不動産価格が高いため、判断を誤ると税金や維持費で損をすることもあります。

本記事では、不動産を相続した際に「売却すべきか」「保有すべきか」を判断するポイントと、それぞれのメリット・デメリットを、できるだけわかりやすく整理して解説します。最終的に「自分ならどう選ぶか」を考える手助けと、不動産売買の相談につながる記事を目指しています。


第1章|不動産相続でまず考えること

1. 相続税と納税資金の問題

不動産を中心とした相続では、現預金が少ないケースが多く、相続税を支払う現金を準備できないリスクがあります。売却できる不動産があれば、その売却収入を納税資金にあてることができます。

2. 評価額と時価のギャップ

評価額(税務上の評価)と実際の売却価格(時価)は異なることが多く、時価が評価より高ければ売却のメリットも出てきます。

3. 維持・管理コスト

空室リスク、修繕費、固定資産税・都市計画税、管理会社手数料などがかかります。遠隔地の不動産は管理が難しくなることも。

4. 将来の資産価値の見込み

再開発地域かどうか、駅近かどうか、街の魅力など、将来価値が期待できるかどうかも検討ポイントです。


第2章|売却のメリット・デメリット

売却すべきメリット

  • 資金化できる
     納税資金や生活資金としてすぐ使える現金が手に入る
  • 管理負担がなくなる
     建物劣化・空室・修繕・管理契約などの煩わしさから解放される
  • リスク回避
     資産価格下落リスクや入居者トラブルを回避できる

売却のデメリット

  • 譲渡所得税の発生
     取得価格や保有期間によって税金がかかる
  • 将来値上がりの機会を手放す
     市場が上昇した場合、売らず保有した方が総合的に得になる可能性
  • 心理的な後悔・愛着
     実際に住んでいた思い入れのある不動産を手放す心理的抵抗

第3章|保有(賃貸運用など)のメリット・デメリット

保有すべきメリット

  • 収益を生む資産に変える
     賃貸に出せば家賃収入が得られる
  • 評価減効果・税制優遇を使える可能性
     貸家建付地評価や減価償却など、税法上の優遇を受けられることも
  • 将来的売却も視野に残せる
     様子を見ながら売却タイミングを探せる

保有のデメリット

  • 空室リスク・家賃下落リスク
     入居者がいなければ収入がゼロになる可能性
  • 管理コスト・修繕コスト
     老朽化対応、リフォーム、設備修繕、清掃などの負担
  • 流動性の低さ
     売却より現金化に時間やコストがかかる

第4章|判断のためのチェックリスト

以下の点を自分の不動産でチェックしてみてください。

  1. 立地条件(駅徒歩、商業地・住宅地か)
  2. 建物の築年数・構造
  3. 賃貸需要と賃料水準
  4. 固定資産税・維持コストの想定
  5. 相続税負担見込みと納税資金の有無
  6. 将来の資産価値変動予測
  7. 家族構成や相続人の意思・負担感

このチェックをもとに、売却か保有かの優劣を数値化・比較してみましょう。


第5章|制度面で考慮すべき対策

不動産相続で有利に働く制度もあります。

小規模宅地等の特例

自宅用地として相続する場合、一定の条件で土地評価額を最大80%減額できる制度。保有して相続する場合に有効です。

貸家建付地評価

賃貸を行っている建物付き土地は、土地の評価を下げられる可能性があります。

生前贈与+売却併用

一部を早めに贈与し、残りを売却することで納税資金と節税を兼ねる手法もあります。

生命保険併用

将来的な納税資金を保険で準備しつつ、不動産は収益化する方法も有効です。


第6章|事例:世田谷のご家庭での判断シミュレーション

(モデル事例を使って、売却判断・保有判断を比較検討するシミュレーションを入れる)
たとえば、自宅土地評価1.2億、建物300万円、預貯金600万円、相続人3人。
売却した場合、譲渡税・売却費用を差し引いて手残りは〇〇。
保有して賃貸すると、家賃収入が年間〇〇、維持費が〇〇としたら、10年後・20年後にはどうなるか。
その上で、相続税負担を踏まえた比較を行う。


第7章|結論と相談への誘導

売却と保有、どちらが「絶対に正解」というわけではありません。それぞれに長所と短所があり、ご家庭の状況・将来設計・家族の意向が判断要素になります。

しかし、判断を誤ると「資金が回らなくなる」「売ればよかった」「修繕費で赤字になる」などの後悔が生じるリスクがあります。だからこそ、早めの相談とシミュレーションが重要です。

もし「うちの場合はどうなるか聞いてみたい」「売却価格や賃貸収益の見込みを出してほしい」など思われたら、どうぞお気軽にご相談ください。私たちは、あなたの不動産を最適に活用するお手伝いをいたします。

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