相続した空き家を放置すると損？売却・活用の選択肢とは
相続診断士 FP技能士 乾浩一相続した不動産の中でも、特に「空き家」は扱いに困るケースが多いものです。親が住んでいた家を引き継いだものの、自分が住む予定もなく、そのまま放置してしまう方も少なくありません。しかし、空き家を放置していると、思わぬリスクや余計な出費が発生する可能性があります。
本記事では、空き家を放置することでどのような問題が起こるのかを詳しく解説し、売却や活用の選択肢について具体的にご紹介します。相続した空き家を有効に活用し、損をしないための対策を考えていきましょう。
1. 相続した空き家を放置するとどうなる？3つの大きなリスク
相続した空き家を放置すると、以下のようなリスクが発生します。
1-1. 固定資産税の負担が増える
空き家であっても、固定資産税は毎年支払う必要があります。さらに、特定の条件に該当すると「住宅用地の特例」が適用されなくなり、税負担が約6倍に跳ね上がる可能性があります。
住宅用地の特例とは？
・住宅が建っている土地は固定資産税が最大6分の1に軽減される
・空き家が「特定空き家」に指定されると特例が解除される
・結果として税額が大幅に増えることに
1-2. 建物の老朽化が進み、維持管理コストがかかる
空き家は定期的に管理しないと、老朽化が進んでしまいます。
・雨漏りや壁のひび割れ
・シロアリや害虫の発生
・庭の雑草が伸びて近隣住民に迷惑をかける
こうした問題を防ぐために、定期的な修繕や管理が必要ですが、それには費用がかかります。
1-3. 近隣トラブルや行政指導の対象になる可能性
・倒壊の危険がある
・不審者の侵入や放火のリスク
・悪臭や害虫の発生
これらの問題が発生すると、近隣住民から苦情が寄せられたり、自治体から指導を受けたりすることもあります。
2. 空き家を有効活用する方法とは？
相続した空き家を有効活用する方法として、以下の3つの選択肢が考えられます。
2-1. 早めに売却する
「今後も住む予定がない」「維持管理が難しい」といった場合は、早めに売却することを検討しましょう。
空き家を売却するメリット
・固定資産税や管理費の負担をなくせる
・売却代金を相続人で分割しやすい
・将来的なリスクを回避できる
売却時のポイント
・「相続空き家の3,000万円特別控除」を活用する
・売却前にリフォームが必要かを検討する
・不動産会社に相談し、適正価格で売却する
「相続空き家の3,000万円特別控除」とは？
→ 一定の条件を満たせば、売却益から3,000万円を控除できる制度です。
2-2. 賃貸に出して収益化する
「すぐに売却したくないが、維持費を抑えたい」という場合は、賃貸物件として活用するのも選択肢の一つです。
賃貸活用のメリット
・家賃収入を得られる
・空き家の老朽化を防げる
・相続税対策として評価額を下げられる
賃貸にする際の注意点
・借主が見つかるまでの期間を考慮する
・リフォームや修繕が必要な場合がある
・賃貸管理の手間がかかる
特に「家族が将来住むかもしれないが、すぐに売却する予定はない」という場合に有効な方法です。
2-3. 更地にして駐車場や貸地として活用する
売却も賃貸も難しい場合、更地にして駐車場や貸地として活用する方法もあります。
駐車場経営のメリット
・手軽に始められる
・管理が比較的容易
・毎月の安定した収益が見込める
デメリット
・更地にすると固定資産税が増える可能性がある
・立地によっては収益化が難しい
3. どの選択肢を選ぶべきか？判断基準をチェック！
「売却すべきか、活用すべきか？」の判断基準として、以下の点をチェックしてみましょう。
✅ 売却を検討すべき人
・相続人が住む予定がない
・維持管理が難しい
・固定資産税の負担を減らしたい
✅ 賃貸を検討すべき人
・資産を活用して収益を得たい
・家族が将来住む可能性がある
・売却するよりも収益を得たい
✅ その他の活用を検討すべき人
・賃貸に出すのは難しいが、収益化はしたい
・立地がよく、駐車場経営が可能
4. まとめ：空き家は放置せず、早めに対策を！
相続した空き家を放置すると、固定資産税の増加や管理コスト、さらには近隣トラブルの原因になりかねません。しかし、適切に活用すれば、売却による資産整理や、賃貸・駐車場運営などによる収益化が可能です。
**「相続した空き家をどうすべきか？」**と悩んでいる方は、早めに専門家に相談することをおすすめします。適切なアドバイスを受けることで、最も有利な選択肢を見つけることができます。
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「空き家を売却したい」「活用方法を知りたい」という方は、ぜひ専門家にご相談ください。あなたの状況に合わせた最適なプランをご提案します。
相続対策は早めの行動が重要です！お気軽にお問い合わせください。
