二次相続は要注意!一次相続よりも税負担が増える理由とは?
はじめに
「相続対策はしているけれど、一次相続と二次相続の違いまでは考えていない…」
「二次相続で税金が高くなると聞いたけれど、本当にそんなに変わるの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
相続には「一次相続」と「二次相続」の二種類があり、特に二次相続は税負担が大きくなるケースが多い ため、適切な対策をしておかないと 想定以上の相続税がかかる可能性があります。
そこで本記事では、
- 一次相続と二次相続の違い
- 二次相続の税負担が増える理由
- 二次相続の税負担を減らすための対策方法
について詳しく解説していきます。
「親の相続がまだ発生していない」
「一次相続は終えたけれど、二次相続の対策までは考えていなかった」
という方は、ぜひ最後までお読みいただき、 将来の税負担を軽減するための具体的な対策を検討してみてください。
1. 一次相続と二次相続の違いとは?
まずは、 一次相続と二次相続の基本的な違い を確認しておきましょう。
1-1. 一次相続とは?
一次相続とは、夫婦のどちらかが亡くなった際に発生する相続のこと を指します。
例えば、80代の父が亡くなった場合、
母と子どもが相続人となり、遺産を分割 することになります。
このとき、 配偶者(母)には「配偶者控除」という優遇措置 があるため、 実際に支払う相続税を大きく抑えられる ケースが多いです。
1-2. 二次相続とは?
二次相続とは、一次相続で遺産を相続した配偶者(母)が亡くなったときに発生する相続のこと です。
この場合、 母が相続した遺産はすべて子どもたちに引き継がれる ことになりますが、 配偶者控除が使えないため、相続税の負担が一気に増える という特徴があります。
✅ 一次相続 → 配偶者(母)+ 子どもたちが相続
✅ 二次相続 → 配偶者(母)の財産を子どもたちが相続(配偶者控除なし)
では、なぜ二次相続では税負担が増えるのでしょうか?
2. 二次相続の税負担が増える理由
2-1. 配偶者控除が使えない
一次相続では、 「配偶者控除」が適用されるため、配偶者が相続する分の税負担が大きく軽減されます。
しかし、 二次相続では配偶者がいないため、この控除が適用されません。
例えば、以下のケースを考えてみましょう。
【一次相続】
- 遺産総額:1億円
- 配偶者(母)が全額相続 → 相続税ゼロ(配偶者控除適用)
- 子どもは相続しない
【二次相続】
- 配偶者(母)が亡くなり、1億円を子ども2人が相続
- 配偶者控除なし → 相続税の負担が大幅に増加
このように、 一次相続の時点で配偶者に財産を集中させると、二次相続時に税金が大きくなる ため、 バランスよく遺産分割を考える必要 があります。
2-2. 基礎控除額が半分になる
相続税には、「基礎控除」と呼ばれる 課税対象額を減らせる制度 があります。
✅ 基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)
一次相続では 配偶者と子どもたちが相続人 となるため、基礎控除額は多くなります。
しかし、二次相続では 配偶者がいないため、相続人が減り、基礎控除額も半減 してしまいます。
2-3. 相続税の累進課税
相続税は 「遺産が多くなるほど税率が上がる仕組み(累進課税)」 になっています。
✅ 1,000万円以下 → 10%
✅ 3,000万円超 → 15%
✅ 5,000万円超 → 20%
✅ 1億円超 → 30%
一次相続では、 財産を分散して相続すれば税率を抑えられますが、二次相続では財産が子どもに集中するため、高い税率が適用 されやすくなります。
3. 二次相続の税負担を減らす方法
二次相続の税負担を抑えるためには、 生前にしっかりと対策をしておくことが重要 です。
3-1. 一次相続で配偶者に遺産を集中させすぎない
一次相続の時点で、 子どもたちにも遺産を分けることで、二次相続時の負担を軽減できます。
✅ 一次相続で子どもも相続 → 二次相続時の相続財産を減らせる
✅ 配偶者の生活費は「配偶者居住権」などで対策
3-2. 生前贈与を活用する
毎年110万円までの贈与は非課税 となるため、 子どもや孫に少しずつ財産を移す のも有効な手段です。
✅ 教育資金の一括贈与 (1,500万円まで非課税)
✅ 住宅取得資金の贈与 (最大1,000万円まで非課税)
3-3. 生命保険を活用する
生命保険を活用すると、 「500万円 × 法定相続人の数」まで非課税 となります。
例:子ども2人の場合 → 500万円 × 2 = 1,000万円が非課税
これを活用することで、 二次相続時の税負担を軽減 できます。
4. まとめ:二次相続対策は早めの準備がカギ!
二次相続では、 配偶者控除が使えず、税負担が大幅に増える可能性 があります。
そのため、
✅ 一次相続での遺産分割を工夫する
✅ 生前贈与を活用する
✅ 生命保険を利用する
といった 事前対策が欠かせません。
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